【ミニレビュー】落下する夕方【映画】

★★★★☆

失恋と、さびしいって気持ちと、こころと行動の矛盾と。男の言動が、痛い。

原作を大切にしながら、映画として完成させている。気がした。良い。ビジュアル的にスゴイ好きこの映画。こういう邦画がもっと観たい。
キャラクタの魅力は原作ほどではないけれど、物語の展開は原作よりも思索的なものが多く、なんか良くできてるなぁ~って。文字ではなく視覚的にも聴覚的にもストーリーを伝えることができる映画って表現方法はスゴイ!と感じた。でも原作読んでないと、この映画は心情的に理解しづらいものがあるような。

正直女性陣の演技はちょっと微妙な感じがしたかも。華子役の菅野さんも、リカ役の原田知世さんも、イメージはピッタリなんだけど、うーん。って。華子はもっとドライな感じだったような。ケンゴ役の渡部さんはすごいと思った。植木鉢や月の台詞を違和感無くさらっと言えるところとか、優柔不断でグダグダなのにどことなく魅力あるとことか。

でもなぁ。やっぱ先に小説読むと映画を純粋に観れない。観ながら勝手に装飾してしまう。頭の中で原作のエピソードや台詞や雰囲気を付け足して。似たような違う物語として観たいのに。切り離せないよね。やっぱ読んだ直後に観たのがいけなかったな。


【スタッフ・キャスト】
合津直枝  原田知世