雑食シネマライフ

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【映画雑文】「スコセッシのゴッドファーザー」 PART Ⅰ

その昔、映画監督を目指す野心に満ちた若者がいた。
その名をフランシス・フォード・コッポラと言う。


コッポラの映画監督デビュー

コッポラはUCLAの映画学科で映画製作を学ぶ傍ら、エロいコメディ映画の演出を行っていた。

「監督フランシスコッポラって、クレジットしといてお願い」

などと言いながら一刻も早く映画監督になりたいと焦っていた。
そんな彼のもとに敏腕プロデューサー、ロジャー・コーマンが学生アルバイトを探しているとの情報が舞い込んでくる。
コーマンはコスパ最強映画(早い!安い!カネになる!)を量産して利益を上げていたプロデューサーだ。

熱心な若き映画製作者を安くコキ使おうと目論むコーマン。
とにかく映画製作経験を積みたいコッポラ。

彼らの利害は一致し、コッポラはコーマンのもとで修行をはじめる。なんて素敵でWinWinな関係。
あるとき、コッポラはコーマンの映画制作中「ついでに」映画を一本作らせてもらった。

『ディメンシャ13』


この作品で、ついにコッポラは劇場公開用長編映画の監督としてデビューを果たした。

コッポラの出世作

69年、コッポラは映画制作会社アメリカン・ゾエトロープを設立した。
副社長にジョージ・ルーカスを迎え、ワーナー・ブラザーズと7本の映画製作契約を結ぶ。

しかし契約第1作となるルーカス監督作品『THX 1138』がワーナーの重鎮達に酷評され、まさかの契約破棄。オーマイゴッド。

初っ端から窮地に追い込まれたコッポラ。
そこにパラマウントからベストセラー作品である『ゴッドファーザー』の監督をやらないかとの依頼があった。
イタリア系アメリカ人であるコッポラは、イタリア移民のマフィアを描くとは恥ずべき内容だと嘆きつつも、依頼を承諾。
コッポラは原作者マリオ・プーゾと共同で脚本の執筆にあたった。

パラマウントは、まだ成功体験のない新人監督であるコッポラをサポートするため、トップクラスのスタッフ達を用意していた。
揉めに揉めたキャストには当時落ち目だったマーロン・ブランド、全くの無名俳優アル・パチーノワーナーに酷評された『THX 1138』で主演を務めたロバート・デュバルが起用された。なんたるハイリスク。なんたる錚々たるメンバー。
ソニー役のオーディションにはロバート・デ・ニーロの姿もあったらしい。

恥ずべき内容だと嘆いていたコッポラだが、家族愛を中心に格式高くギャングを描いた『ゴッドファーザー』は公開されると爆発的ヒットを飛ばす。
アカデミー賞作品賞主演男優賞、脚色賞を獲得し、批評的にも興行的にも大成功。
コッポラとキャストは、この作品によって一気にスターダムへとのし上がった…。


ゴッドファーザーの封切りから半年後。


マーティン・スコセッシ監督&ロバート・デ・ニーロ主演の『ミーン・ストリート』が公開される。
後に『タクシードライバー』『レイジング・ブル』などでヒット作を連発する黄金コンビの第1作目であった。



…つづく。

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