【ミニレビュー】私は「うつ依存症」の女【映画】

★★★★★

憂うつは徐々に、そして唐突に訪れ、生きる力を奪う。

学生時代の頃から気になっていた映画。
観ずにいてよかった。これ以上無いほどのベストタイミングで観れた。
心はわからない。目に見えないし何も聞こえない。
だから誰の心も理解することは出来ない。
そして自分自身の心もよくわからない。
一生、自分自身の心としか付き合えないのに。
だれだって誰かを傷つけたがる。守りたがる。優しく接したい。なのに憎い。
理解されたい。守られたい。でも相手のことは信用できない。
親しい相手ほど、ほんの小さな裏切りが、期待ハズレの言動が、自分を苛立たせる。
醜いのは自分の方だってわかっている。
だけど、何が悪いのか、何がおかしいのか。わからない。

なんだか、誰の気持ちもほんのりと理解できてしまって。
いろんな場面で共感してしまって。凄くこの映画が好きになった。
暗くなり過ぎない、少し引いた絶妙な立ち位置の演出が好み。
うつ病のもの書きという主人公のキャラクタもツボ。
音楽が良かったり。リッチも可愛くて。観てよかった。


【スタッフ・キャスト】
エーリク・ショルビャルグ  クリスティーナ・リッチ, クリスティーナ・リッチ, ジェシカ・ラング